学びと読書– tag –
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レビュー
【又吉直樹『火花』】「面白い漫才師」と「面白くない漫才師」の描写を書き分け
いまごろと思われるかもしれませんが、又吉直樹の「火花」を、数ヶ月かけて読み終えました。こんなに面白い文学作品だったとは思いませんでした。いくつか、すごいと感銘を受けたことがあります。 -
レビュー
【内田百閒「ノラや」】半・地域ネコのでんちゃん、名前を呼んだら返事した
内田百閒邸に住み着いた、愛ネコ・ノラにそっくりの子猫クルツ。このエピソードは、我が家の近所の地域ネコ「でんちゃん」の出会い方と似ています。 -
レビュー
【清原和博に執行猶予付き判決】中毒のデパート=坂口安吾、覚醒剤のやめ方
元プロ野球選手の清原和博が今年二月に覚せい剤取締法違反で現行犯逮捕され、大いにニュースになった。ここで思い出すのは、文士の坂口安吾だ。彼は多くの中毒に悩まされた。酒、睡眠薬から覚醒剤に至るまで、話題にことかかない。 -
随想
【福田和也監修『「文豪」がよくわかる本】ゲスだっていいじゃないか文豪だものレビュー
好奇心を満たす「ゴシップ集」、調べるための「国語便覧」、迷った時の「人生の目録」、文学的な価値を知る作家版「会社四季報」といった具合に、面白い読み方ができます。 -
レビュー
【永井荷風の『すみだ川』】長吉とお糸の淡い恋、道をはずれる人生
想えば、私が若かりし日に好んで読んだのは、やはり太宰治のような破滅的な物語だったけど、いまではこのような人情味がある作品がしっくりくんだよね〜。 -
レビュー
【『リフォームの爆発』町田康さん】、着流し姿でリフォーム論を語る
日曜日、日経新聞朝刊を眺めていると、着流し姿の町田康氏の格好いい写真に目を奪われました 。記事の内容は、リフォームに関する自書の解説です。 -
随想
【図書新聞】板東孝明・深澤直人著『ホスピタルギャラリー』で読み解く小川かなこさんの絵
2016年04月23日発売の「図書新聞」(3253号)で、板東孝明さん・深澤直人さんによるデザイン書『ホスピタルギャラリー』の書評を書かせていただきました。 -
レビュー
【坂口安吾『人生案内』】仕事もしないで人生相談に投書ばかりのバカ亭主
笑い話ですが、恐ろしい教訓を含んでいます。誰だって、このバカ亭主のようになりかねないからです。 -
レビュー
【『「怒り」がスーッと消える本』】ホントにスーッと消えた件
電子書籍ってホント良いんだよねえ。場所を選ばず、スマホから「本」を取り出せるのですから。 -
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寺山修司は「運の悪い女は美しくない」というけれど。それってホント?
寺山修司は「私は、運の悪い女がきらいである。なぜなら、運のわるい女は美しくないからである。」と大見得を切ったけど、この女性観は信用して良いのだろうか? -
随想
ちょいワルな感動に飢えている大人たちにオススメ!町田康『くっすん大黒』を読んでみた
ちょいワルな感動に飢えているのです。 感動系バイラルディアから垂れ流される話を読んでいたら、自分の人生に置き換えることもできなそうな勧善懲悪な話ばかりで気持ちはますます暗くなってきた。 そこで、いまごろなんだけど、町田康の『くっすん大黒』を読んでみた。 -
随想
専門性のある情報を獲得する! 図書新聞をデジタル新聞ダイレクトでポチる
専門新聞や業界紙なるものをご存じですか? 各業界に特化した情報を、電子版で購読することができるんですよ。書評紙の「図書新聞」をポチってみました。 -
レビュー
子どもを背負った泥棒よ キャベツ一個盗むのに涙はいらないぜ! "「原因」と「結果」の法則" を読む
本書は1902年に謎のイギリス作家 ジェームズ・アレンによって書き上げられた。デール・カーネギー、アール・ナイチンゲールなどの自己啓発系の作家に大きな影響を与えた古典。 -
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「年表で読む 哲学・思想小事典」(白水社) 何もしない日曜日に読む良書
イラスト・筆者 1日を過ごす上で、「何かをしなくてはいけない」と思ってしまうことがあります。しかし、日曜日の今日は「何もしない」と決めたのでした……。 「何もしない」と決めた1日も、振り返れば、いろいろなことをした。たくさん洗濯をし、料理... -
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中井精也"DREAM TRAIN" 旅先で出会った人生の素晴らしきルポルタージュ
アーティストの渡辺ユキヲ氏より、興味深い写真集をお借りしました。鉄道写真家にして写真作家・中井精也氏の『DREAMTRAIN』です。 駅や車内で出会う人々に声をかけ、シャッターを切った仕事が編まれています。人々の顔は穏やかで、その土地の生活を垣間... -
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「悪の華」 地獄の系譜