スマホとパソコンが嫌いな友人に手紙を書こうと思った。このような内容である。
前略
○○君、お元気ですか。
いまぼくは、○○社○○部で昼夜逆転した仕事をしています。アラフィフの身にはこたえます。このような生活スタイルで果たして良いものか、日々考えております。
最近はモンテーニュに凝っています。この人は37歳で仕事をセミリタイアしたそうです。法律家を辞めて故郷で書き始めたのがご存じのとおり『エセー(随想録)』でした。30代で引退だなんて、近世版「ロバキヨ」みたい。うらやましいかぎりです。
モンテーニュの著作はパスカルやデカルトへの影響もあるようです。とりわけパスカルはモンテーニュのファンだったようで、『パンセ』では彼への愛憎あるコメントがちらほら見えました。
カント、ヘーゲル、マルクス、ハイデガー、ヴィトゲンシュタインのような難しい本は嫌になりました。残された人生はもう半分ですし。
モンテーニュの『エセー』は数巻の大著なので、月に1巻のペースで読み進めるつもりです。手引書も買いました。フランス文学者の保苅瑞穂 という人が書いた『モンテーニュの書斎 「エセー」を読む』です。この著者も名文家として知られているみたい。
哲学というよりも、エッセイとして親しめそうです。○○君はいま何を読んでますか? 仕事に余裕ができたたら自由が丘あたりで、そのうちお茶でもしましょう。
モクソン ホウ