妻にスパムメールが届きました。タイトルは「SPAが調査した女子200人が選ぶ理想のチ○コ」。女子に送りつけてどうする、と言いたくなるような内容でした。もっとも妻が言うには「最近のスパムは手が込んでいて面白い」そうです。
どれどれと、転送してもらいました。統計的な数字をちりばめて「温泉でも隠すことなく堂々と出来る自慢のペ○スをたった一カ月で手に入れませんか?」という一文で結ばれています。Amazonを装う偽サイトへのリンクも忘れません。
笑ってばかりもいられません。誰かがあなたの財産を抜き取ろうとしているのは確かです。「自慢のチ○コを」とくすぐる言葉で。あの国の仕業も考えられます。
北朝鮮には6800人を有する「121部隊」という中核サイバー部隊が存在します。1月にコインチェックから580億円のNEM(ネム)が不正流出した事件でも関与が疑われています[1]。同国が追いはぎのような犯罪に手を染めるのは、いわずもがな経済制裁の影響。外貨を集める必要があるからです。
通常の経済力や軍事力では勝ち目がない貧しい独裁国家はサイバー世界で暗躍します。独裁者に忠誠を誓ったスパマーたちは、日夜「SPA」を読み、日本人のセクシャリティに思い巡らせている可能性も否定できません。
【脚注】
- 2018/02/25 日本経済新聞 朝刊 ↩