スターウォーズを観る意義
愛読書の『プレゼンテーションZEN 』で、面白い一文を見つけました。
本書は、ありのままの自分で相手のことを真剣に考えるプレゼンテーションの良書です。著者でプレゼンターのガー・レイノルズさんは、こう言っています。
ジョージ・ルーカスのような究極のストリー テラーのアドバイスを聞くことによって、我々は(本質的に自分の物語を語る機会である) プレゼンテーションについて多くを学べるのではないだろうか 。
出典:『プレゼンテーションZEN 』Garr Reynolds (著), ガー・レイノルズ (著), 熊谷 小百合 (翻訳)、ピアソン桐原、2009
これが、私が「スターウォーズ」に興味をもったきっかけでした。
スターウォーズをエピソード1から律儀に観る
エピソード3、オビ=ワン・ケノービの大見得
「スターウォーズ」は壮大なスペースオペラで、旧・新・続でそれぞれ三部作の構成になっています。エピソード3から6が先に作られ、エピソード1から3、7が後に作られました。
私は「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 」(1999年)から、律儀に順を追って観ることにしました。新三部作の最後を飾る「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(2005年)は、とても感動的です。
オビ=ワン・ケノービとアナキンとの師弟対決で、私はどれほどハンカチを必要としたことでしょう。師オビ=ワン・ケノービは「弟と思っていた、お前を愛していた!」と弟子アナキンに大見得を切ります。オビ=ワン・ケノービを演じるユアン・マクレガーの、まことにあっぱれな名演技でした。
溶岩で焼けただれたアナキンは、これをきっかけにダースベーダーに姿を変えることになります。
エピソード4、オビ=ワン・ケノービとダースベーダーが運命の再会
ところがどうでしょう。「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」で、オビ=ワン・ケノービはダース・ベイダー(アナキン)とデススターで運命の再会をします。しかし、彼らは無表情、無感動で、とても淡泊に対決しました。すっかり歳をとってしまったためか、あの溶岩での決闘をすっかり忘れているようです。
旧三部作のエピソード4は、新三部作のエピソード3より約20年前に撮影されたので、雰囲気の違いが生じるのはいたしかたありません。
分かってはいるものの、エピソード3で見せた師オビ=ワン・ケノービの大見得が脳裏に焼きついているもので、なかなかエピソード4の世界観になじめません。拍子抜けしてしまいスターウォーズ鑑賞は中断してしまいました。
そして、そのうち中断していることすら忘れてしまい、私のなかでは、スターウォーズはエピソード1から6まで観た気持ちになっていたのでした。
エピソード順ではなく、制作年代順に観た方が良かった?
先日、スターウォーズおたくであるクライアントZさんと会ったのがきっかけで、エピソード7「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年)をまだ観ていないことに気づきました。DVDを借りて観たものの、冒頭からどうも話が繋がりません。ダース・ベイダーも、オビ=ワン・ケノービも、ルーク・スカイウォーカーも登場してきません。私は「エピソード4」までしか観ていないことを思い出したのです。
ふたたびエピソード5から観始めることにしました。エピソード6と7、さらにいくつかのスピンオフも続けて観てみたいのですが、少々気も遠くなってくる。エピソード順ではなく、制作された年代順で観た方が挫折しないで済んだ気もします。
壮大なスペースオペラ「スターウォーズ」を読み解くには、分厚い旧約聖書と新約聖書の両方を読破するくらいの根気とコツが必要に思えました。