扉が開いたままの冷凍庫や冷蔵庫に気づかず、なかの食材を解凍してしまった経験はありませんか。昨晩、私はそれをやってしまいました。愛用のアイス枕を取り出すとき、扉の半開きに気づかず眠ってしまったのです。
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朝になって、冷凍庫で起きた「事件」に気づきました。
少々余談ですが、ヘタな役者のことを「大根役者」と言います。これは大根は生食しても食中毒にならない、つまり「当たるためしがない」という洒落が由来なのだそうです[1]が、あいにく我が家の冷凍庫には大根は入っていないので、洒落になりません。なかには「冷凍野菜」「密封容器に入った珈琲豆」「干した野菜」「干物のお魚」…などがあり、すでに半冷凍だったり、ぬるくなってしまったものもあります。これらの食材はまだ食べられると信じたいのですが、はたしてどうなのでしょう。
調べてみると、真夏という時期でもあり、やはり加熱しても安全とは言えないようです。中心温度はまだ冷たくても、表面が常温の状態で長い間さらされている場合、細菌の繁殖しやすい環境になっているからです。
細菌の繁殖しやすい温度帯は10~45℃といわれ [2]、夏の気温は細菌が好む温度帯と重なります。
菌の増殖スピードは種類によって異なり、魚介類に多い腸炎ビブリオは、他の食中毒菌よりも2倍の速さで増殖する特徴を持つという。37℃前後では3〜4時間で、なんと1000万個以上にも増殖するというから恐ろしい[3]。
通販で買った冷凍食材がほとんどなので、幸い、お魚を含め食材は密封容器に入っています。外気には触れていないので、表面に細菌が付着し繁殖する可能性は低いと想像されます。念のため、ぬるくなった食材は、すぐに料理して、すべて食べることにしました。下の写真は、冷凍パンと干しカボチャなどを使った焼きパスタです。とろけるチーズも載せてみました。
とはいえ、食事は心配しながら食べたら美味しくないですよね。不要な心配をしないためにも、冷蔵庫・冷凍庫の半ドアには気をつけたいものです。
【脚注】
- 『江戸の健康食』小泉武雄著、河出書房新社、2016年、p160 ↩
- 食中毒菌と温度管理~食品衛生の3原則 |社員研修・教育ならPHP人材開発、閲覧日:2016年7月24日 ↩
- 腸炎ビブリオ食中毒に注意しましょう! | 徳島県、閲覧日:2016年7月24日 ↩