2016年6月発行のタツミムック(辰巳出版)の新刊『日本懐かし文房具大全』は、団塊ジュニア、ロスジェネ世代の心くすぐるような企画です。
昭和文具を、大ヒット商品やロングセラー商品を中心に「書く」「描く」「消す」「しまう」といった10の切り口で紹介する。
団塊ジュニアの私の目には、憧れだった文房具や、実際に使っていたモノばかり。忘却していた記憶が蘇るのは快楽で、セラピーをうけたような気分になる。
本書をめくると、「ねり消し」の自作するマニュアルがあった。ご多分に漏れず、私も子どものころ挑戦したが、うまくできたためしがない。その理由がこの記事を読んで分かった。
消しかすを集めて、こねただけではダメで、のりを加える必要があったようです。こんな具合に、30年ぶりに解決した疑問もあった。
ページをめくれば、小学校の教室に戻った気分になって楽しい。懐かしい文房具とともに、先生やクラスメートの顔も浮ぶ。
私たちは子どものころ、どのような大人に憧れ、どこをどのように人生を歩んできたのだろう。自らのルーツも思い出させてしまう一冊です。