こんにちは、ジャスミンです。
子供のころに体験した大きな地震がきっかけで、「何かあったらすぐに貴重品を持って逃げる」という意識が非常に強くなり、怖がりになりました。思い返せば、あの大きな地震は1978年の宮城沖地震だったと思います。
私がいままで生きてきたなかで、一番怖かったのは地震です。幸いなことに、それ以外に強い恐怖は感じたことがありません。大人になってから、新潟県中越地震や東日本大震災など、大小の数えきれないほどの地震を体験しました。そのたびに、バッグを抱え、素早くドアを開け、逃げました。
このようにして、バッグに大切なものを入れ、必ず目に見える場所に置く習慣ができあがりました。よそのお宅にお邪魔して、お部屋を移動するときも、バッグを持ち歩きます。部屋数が多かったり、広すぎる家にいると、ソワソワして落ち着きません。どこにバッグを置いて良いのか、迷ってしまいます。
これでは、変な人だと思われているかもしれませんね。でも、ネットの投稿コーナーを読むと、私と同じような人がいるので、ちょっと安心します。
女性の方に質問です。毎日、仕事で貴重品を鞄にいれて通勤すると思いますが、職場でトイレへいったりちょっと席をたつ時など、みなさんお財布や携帯などどうしていますか?
(中略)私が貴重品の入ったポシェットをさげるようになった理由は、震災がきっかけです。(中略)そのような教訓から貴重品は何かあった時に持って逃げられるように常に体に身につけておくことにしています。ファッション的にはポシェットを常にかけている姿はイマイチなのですが、震災の時に本当に大変だったので、格好なんていってられません。みなさん、普段の貴重品管理をどうしているか教えてください。
出典:いつもどこにお財布や携帯をしまっておきますか? : 生活・身近な話題 : 発言小町 : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)(閲覧日:2016年5月22日)
仕事場に私物を持ち込めない業種や職種もありますが、私が働いている会社では個人のロッカーやデスクに置けます。しかし、トイレに行くときはどうしたら良いのでしょう。このトイレのことで、悩んでいたのです。
トイレに行っているときに地震が起きたら、バッグを持って避難できないかもしれません。そこで考えたのが「バッグインバッグ」の活用です。
トイレなどへ行くとき、化粧ポーチなどを入れたバッグインバッグを持ち歩くことにしました。これなら大きすぎず、違和感もなく、とても便利でした。
災害時の避難で便利なバッグやカバンは「両手が空くショルダーバッグやリュック」らしい。このことを東京都が主催する「帰宅困難者対策説明会」に出席したときに知りました。他にも「むやみに移動するよりも、安全な場所に留まった方が良い」「普段から歩きやすい靴で歩く」「水筒があると良い」など、多くのことを学びました。
ところで、心理学の専門家をしている友人に、なぜ貴重品を手元から離したくない不安や恐怖心があるのだろう?と質問してみました。すると「それは地震が怖いのではなく、大切なものをなくすのが怖いからではないか」という含蓄ある指摘が返ってきて、なるほどと納得しました。
ここまで読んで、私は物に対する執着心が強いと思われたかもしれません。でも、むしろ、私は子どものころから持ち物が少なく、気に入ったものを長く大切にする生活をしていました。いまも同じです。たくさんの物に囲まれる生活には興味がなく、気に入ったものだけですっきり暮らしたい思いがあります。その一方で、矛盾するようですが、物に対する執着心、大切なものをなくしたくない恐怖心もあるようです。
大切なものは自分で守る。これが基本。この恐怖心とは私が生きているあいだ、ずっと付き合っていくことでしょう。