【健康保険】グレーゾーン破格料金なのに、繁盛しない整骨院に行ってみた

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信じがたい格安料金です。しかし、驚くほど繁盛していません。利用者は私だけということもよくあります。近所の整骨院です。閑古鳥が鳴いている理由を考えてみました。

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悲しくもハイリスク・ノーリターンな経営

健康保険を使って400円。今どきこの料金設定はグレーゾーンの香りが半端ありません。

厚生労働省は、はり・きゅう、マッサージ、整骨院・接骨院を保険医療機関とは認めておらず、「やむを得ない」と認めた場合のみ健康保険を使えることになっている。そのため、健康保険で治療できる病気やケガの種類は限定的で、医療費の支払いも病院や診療所とは違う方法がとられている。

出典:はり・きゅう、マッサージ、整骨院・接骨院の治療はどこまで健康保険が認められるか?|男の健康|ダイヤモンド・オンライン

調べてみると、医療費は全部一律に決められた保険点数で計算されます。しかし整骨院の診療費は、整骨院ごとに施術内容によって、料金を決められるようです。

整骨院側としてはグレーゾーンの低料金で冒険的に勝負しているのでしょう。リスクオンですが、ぜんぜん繁盛していません。

相手が望む最終的なゴールことを提案すること

この整骨院の特徴は問診を一切しないことです。先の健康保険の兼ね合いで、できることが決まっているのかもしれません。理由はなんであれ、患者の「痛み」が分かっていないようでした。

パソコンの打ち過ぎで腱鞘炎になったとしましょう。仕事に支障がないようにしたい場合は、患者にとってマッサージを受けることが最終的な目的はなく、「仕事に支障がないようにする」がゴールです。ゴールを明らかにしませんと、迷子になってしまいます。クライアントの隠れた要望を聞き出すヒアリング が必要なのです。

この整骨院は、顧客(患者)が望むサービス提供を怠っていました。文字どおり、手が痛いのに足を揉まれます。400円すら割高に感じ、失った時間を返してほしくなります。

結局、私は別の整骨院に通うようになりました。10倍近く高額な保険外の料金ですけど。

今回の格安の整体院から学んだことがあります。顧客満足度は料金の安さで得られるような単純なものでないことです。

新聞や美術作品なんかにも言えます。求めるサービスは必ずしも「格安さ」「無料」でなく、「有益さ」です。場合によっては、不要な情報やサービスや商品は、いくら安くても欲しくないということもあります。

顧客は必要なものに然るべき対価を支払いたいものなのです。

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この記事を書いた人

法政大学文学部哲学科卒。編集関係の業務に従事。金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味は絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。

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