終身雇用の幻想が崩れ去った現代。誰もが安定した場所に身を置けるわけではありません。仕事で「勤め上げる」という言葉には、憧れを抱きます。
アナキン・スカイウォーカーの下積み時代
不遇のジェダイの騎士時代
『スター・ウォーズ・シリーズ』のアナキン・スカイウォーカーは、名門「ジェダイの騎士」で仕事のキャリアを開始しました。「ジュダイの騎士」は難関で、採用方式も独特です。リクルーターたちが、新しいダライ・ラマを探すように、「才能」を探すのです。コネは使えません。必要なのは、運と才能のみ。彼には類い稀な資質がありました。
砂漠の街に住む10歳のアナキン・スカイウォーカーは、リクルーターたち によって「発見」されました。こうして「ジェダイの騎士」への扉は開かれ、エリートの道をすすむことになります。しかしながら、順風満帆に見えた歩みは、挫折に変わります。上司に恵まれず、なかなか昇進ができなかったのです。しかも、ライバル組織へのスパイという不名誉な業務まで命ぜられてしまうのでした。
不名誉な仕事が成功への糸口に
命ぜられたスパイ行為がきっかけで、若きアナキン・スカイウォーカーに運命の女神が微笑むことになります。ライバル組織に身を置くと、むしろ将来性を感じたのです。居心地もよく、アナキン・スカイウォーカーの才能は必要とされました。上司であるパルパティーンさんは、とても面倒見が良く、人柄も魅力的でした。
ヘッドハンティングされてダース・ベーダーとなる
素晴らしい上司との出会い
アナキン・スカイウォーカーはライバル組織で人事権をもつパルパティーンさん見初められました。スパイであったことを告白すると、快く許しました。パルパティーンさんは、アナキン・スカイウォーカーがスパイであることを、とっくにお見通しだったのです。そして、アナキンの才能に惚れ込み、ヘッドハンティングをしました。以後、アナキン・スカイウォーカーは新しいキャリアを築くため、ダース・ベーダーと名を改め、シスにて仕事を勤め上げたのでした。
勤めあげた暗黒卿時代
私たちは、強い風ばかり吹く世界で飛ばされた植物の種のように、偶然の積み重ねで、大地に芽を出し、根をはってゆきます。強い風が吹く現代。どんな世界であれ、自らの才能を活かすことができる、または必要とされていると感じる場所に身を置きたいものです。ダース・ベーダーの映画のようななダークな人生にも、美しさが秘められているのかもしれません。映画ですけど。