小出版社で書籍編集の仕事をしていた時、イラストレーターやライターの方から、営業の電話をいただくことがあった。残念ながら、ご一緒に仕事をできる本を作っていなかったため、お断りばかりしていた。いまや、私は逆の立場。あらためて、ライターやイラストレーターを仕事として成り立たせるためには、どうしたら良いのだろう??
ライターに「あればよいもの」3つ
参考にしたのは、サイト『WS30の世界』にある「ライターというお仕事 その2」という記事。書かれたのは2002年で10年以上前だけど、いまでも十分に参考になる。普遍性をもった貴重な言葉、ライターに「あればよいもの」の3つ紹介します。
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世の中に受け入れられる文章を書ければよい
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専門分野を持っていた方がよい
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コミュニケーション能力もあった方がよい
「国語的、文的的に正しい文章」だけが「まともな」文章ではありません。
大学入試の小論文では、語尾に「?」とか「!」なんてのは、もってのほか。ら抜き言葉や音便変化の「ん」。まして、「がんばれ〜」の「〜」なんてのは、論文だったらありえません。しかし、ライターの仕事は論文を書くことではないので、文章の良し悪しを判断するのは、「編集者」なのだろう。文章を崩すことは、ファッションの着崩しに似ている気がする。
何か自分の「得意分野」「専門分野」があった方が、ライターになりやすいことは確かです。(中略)「取材」を前提とする記事を書くライターならば、特に専門分野は不要です。ただし、こうした「何でも書けるライター」になる道は、意外と狭い。
以前、ライター希望の人に「専門分野はなんですか?」と質問したところ、「雑学です」という答えが返ってきたことがあった……。ジョークとしては、気が利いている。
ライターにもよりますが、「取材」が前提になる記事を書きたい人は、「コミュニケーション能力」もあった方がよいかもしれません。ただし、私の場合は、ライターの仕事の中で取材が必要になるケースはそれほど多くはありません。
「まとめサイト」が花盛りの今。「足」を使って記事を書くことにも、意外なアドバンテージがあるのかも。
7つの「仕事の取り方」
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サイトをチェック
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飛び込み営業をする
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コネを活用する
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編集者になる
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編集アシスタントになる
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投稿する
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Webサイトを作る
営業活動をして仕事をもらう
雑誌のライターを志望しているのなら、自分が書いてみたい雑誌の編集部に対して営業するのです。ライターの採用権限というのは、一般的に現場の編集者にあり
Twitterのヘッドラインに「絶賛路頭に迷い中!仕事ください仕事ください仕事ください!!」と書いている「アーティスト」をみたことがある。「仕事」の意味が抽象的過ぎて、どんな仕事ももらえないだろう。まずは、具体的に「できること」「得意なこと」「いままでやったこと」などを基に営業活動をした方がよいかも。
ともかく自分が興味を持っている分野、専門知識を持っている分野の雑誌が、ライターを募集しているかどうかを確かめてみましょう。
まずは、これが一番てっとり早い方法。
「何でもいいから仕事を下さい」と、直接雑誌の編集部などを訪問するのも、実はかなり有力なアプローチ方法。ただし、何かしらの実績が合った方がよい。
まずは名刺とポートフォリオ作りだね!
最大のコネは編集者。よい編集者に当たれば、あなたが一人前のライターになれるように手取り足取り教えてくれることだってあります。
良い編集者というものが、この世の中で実際に存在することを、私は経験上知っている。
編集者出身のライターは、業界内で有利な立場にあります。やはり、出版のプロセスや編集現場の実情を知っていること…が優位な理由です。
入稿、原稿整理、校正……。商業的な文章が、世に出るにはプロセスがあります。企画の切り口やテーマも理解する必要もあるでしょう。
あなたが学生であれば、こうしたアルバイトに応募するのも1つの方法です。
会社という切り口ではなく、「業界」に潜り込む。
ライターになるために、「せっせと投稿する」という手もあります。実際に投稿者出身のライターって、意外と多いのです。
私は、この提案が一番面白いと思った。お互いに相性も試せる。
「Webサイト」も営業手段になるかもしれません。1日数万アクセスなんて有名なサイトの管理人などをやっていると、それがつまらないエロサイトでもない限り、たいてい取材や原稿依頼が来ます。
いまでいう「ブロガー」になるということなのかも。私もウェブで「書く」ことを通して、イラストを「描く」素晴らしい機会を得たことがあります。
挑戦のためのロードマップを把握する
どんな仕事だって、成功の秘訣はパートナーの協力と理解だと思う。協力を求めるなら、パートナーの仕事や人生への協力も示すべきだろう。ロードマップを示し、把握しよう。挑戦は、人生の不安や恐怖を喜びに変える試みかも。
朝日新聞社
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