育ち盛りのおじさんたちは、空腹時についつい誤った注文をしてしまうことがある。大盛りがあれば大盛りを、特盛があれば特盛を頼んでしまう。空腹になると判断は誤りがちなので、要注意だ。 私も反省することがあった。
夢庵にて、800gの「海老天もりそば」を完食した無茶な記録。
空腹時の外食 大盛りの注文は危険
夢庵は、すかいらーくグループの気軽に楽しめる和食レストラン。私のお気に入りのファミレスだ。リーズナブルなドリンクバーの隣には……。
「海老天もりそば800g」が気になった。私はお腹がペコペコ。注文をとりにやってきた若いウェイトレスによれば、男性客でも三玉分(600g)ぐらいまで。四玉(800g)を頼む人は滅多にいないと教えてくれた。彼女の経験として「私は二玉しか食べられません」とも付け加えた。親切なこれらの助言を、結局のところ私はぜんぜん聞いておらず「では、海老天もりそば800gでヨロシク〜」と言ってしまったのだった。
蕎麦の冷たい山で遭難
運ばれてきた蕎麦に箸をつけて、私は後悔し始めた。見慣れた富士山も実際に登ってみて困難な山だと分かるように、食べはじめて実感した。
いくら食べても、蕎麦が減らない。シコシコとした麺は美味しかったけれど、冷たい蕎麦は冬山のようだ。絶望感に打ちひしがれながら格闘していると、先ほどのウェイトレスさんがやってきた。「お客様、大丈夫だか?」 心配そうに声をかけてくれた。病室を見回る白衣の天使のようだった。
残しても誰かに怒られるわけじゃないけれど、私の良心が許さない。私は追い詰められていた。
そんなとき、ふと、ひらめいた。冷たい食べ物で胃が小さくなっているのかも。ならば、温かいお茶を飲めばよいのでは。
温かいお茶を飲んで、ひと休み。すると……。
大食いのコツは胃を冷やさないこと!!
あら、不思議。するすると、お蕎麦が食べられる。折り返し頃に、コツをつかめた。学習曲線のような、劇的な効率の変化だ。
蕎麦の山を登頂した困難な経験から 何を学ぶべきか?
精神的な飢餓は、判断を誤らせる。まさに「貧すれば鈍する」。何事も、ゆとりを持つことは必要だ。大食いコンテストへ出る機会があれば、、今回の経験も役立つかもしれない。
食生活の時間は楽しくありたい。まずは前菜を頼み、小腹を満たしてから注文すれば良かったな。量もレギュラーサイズで頼み、足りなければ追加でオーダーする。これが、スマートな大人の態度だったと一人反省…。
この反省をもとに、妻を誘ってここへまた来てみるつもりだ。