イヤなことは良いことの前触れ

 ラッキーもアンラッキーも、すべては運命なので、人の力じゃどうしようもないことはあります。でも「人事を尽くして天命を待つ」という言葉もあるとおり、運命に訴えかけることも少々はできそうです。

 

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先を見通す力

 ネガティブな感情は、時としてネガティブな結果をもたらすこともあります。理由は、ポジティブなビジョンではなく、ネガティブなビジョンが見えているからなのだと思います。人は、分かっていることしかできないので、ネガティブな結果が分かっている場合は、ネガティブなビジョンが現実化してしまうのかもしれません。より良い未来のビジョンを持つこと、将来を見通す目を養うことは、私たちの身を助ける力となることでしょう。
さまざなテクニックが考えられます。計画書を作る。リマインダーでするべきことを把握する。カレンダーに予定を入れる点、パートナーと将来の計画や段取りを緊密に決める……。ライフハックを身につける道にも、結びついてゆきそうですね。

「〜すると駄目である」から「〜すると良くなる」という発想を身に付ける

 「〜すると駄目である」という助言よりも「〜すると良くなる」という助言の方が示唆に富むものです。他者に対する助言でも、自分に対する助言でも。「〜すると駄目である」という助言は動きを止める提案だけですが、「〜すると良くなる」という助言には改善の提案が含まれ、さらに進むことを可能にします。
近しいことは、心理カウンセラーの植西聡さんも分かり易い表現をされています。

 心が折れそうになったとき、早い段階で気持ちを切り替える方法のひとつに、自分の身に起きたことの意味づけを変えるということがあります。
たとえば、イヤなことがあったときは、それが「イヤなこと」と思うから、マイナスの感情が生まれるわけです。
こういうとき、「イヤなこと」を、「いいことが起きる前触れ」と考えたらどうでしょう。すると、気持ちを切り替えられることがあります。

危機にはチャンスが隠されている

 場合によっては、危機にチャンスが隠されていることもあります。いま、あなたが、もしくはあなたを取り巻く環境が“変わらなくてはならない”状況が危機という意味なのかもしれません。改善のきっかけでもありましょう。
いまから数百万年前。森林に覆われていたアフリカで、森が消えてサバンナになったとき、私たちの祖先はどれほど絶望したことでしょう。多くの者は死んでいったことでしょう。しかし、二足歩行のきっかけでもありました。
危機は、新しい歩みのきっかけとなりえましょう。
【参考】
『「折れない心」をつくるたった1つの習慣 (プレイブックス)』、植西聡
『養生訓に学ぶ (PHP新書)』、立川 昭二

「折れない心」をつくるたった1つの習慣 (プレイブックス)
植西 聰
青春出版社
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この記事を書いた人

法政大学文学部哲学科卒。編集関係の業務に従事。金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味は絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。

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