これまで、数え切れないほどの瓶を使った漬物を作ってきました。もちろん、香りがよく、食欲がでるだけが理由ではありません。
数十年も前のこと、体調を崩してしまった時期がありました。そのとき、ニンニク料理に助けをもとめたのでした。
ニンニク関係の料理本を買いあさり、レシピにあるニンニク酒、ニンニク酢、ニンニクじょうゆ……を一通り作りました。健康効果はてきめんで疲労回復や体力増強を感じただけでなく、食材の殺菌にも効果的です。
こうしたさまざまな効果を知って以来、ニンニクじょうゆを作る習慣はいまも続いています。わが家には欠かせない調味料であります。たとえば、和風パスタなどに使うとうまみが増して最高です。
作り方は簡単です。まず、熱湯をガラス瓶にかけて消毒します。瓶についた水分を乾燥させてからニンニクを加熱せず生のまま放り込み、しょうゆを注いでフタをするだけです。時間がたつと味がなじんできます。白かったニンニクが茶色く変色してくると、まあ、良い感じです。ネットでの愛好家たちの声を探してみますと、常温でも1年もつという声もみられます。
かつて、わたくしは5リットルほど大量に作り、5年くらいかけて消費したことがあります。実はわが家の食料棚には数年前に漬けた年代もののニンニクじょうゆもストックされているのですが、おそらく問題なく使えでしょう。
よく見れば、ニンニクは女性のおしりに似ています。なぜ桃尻とはいいますのに、ニンニク尻とは言わないのでしょうか。
やはり、ニンニクには食後の口臭によって負のイメージがあるからなのでしょう。ニンニクに例えても、褒め言葉にはならないようです。実際にはすばらしい食材なのに。こうした臭いをめぐる問題も、しょうゆに漬け込むことでかなり解決されます。