毛沢東、ホーチミン、カストロ、ゲバラ、スターリン、レーニン…。 彼らの顔は、思い浮かべることができる。 しかし、ポル・ポトの顔は思い出せないことがある。 印象の薄さが、彼の不気味な印象をより強める。 印象が薄い革命家は、内戦のカンボジアで、1975年4月17日にプノンペンを占領した。 当初、都市部の住民はポル・ポトらのクメール・ルージュを歓迎した。 虐殺の歴史は、このあとすぐに始まるのだった。 ポル・ポトは、臆病な権力者だった。 国中に密告を奨励し、密偵を潜ませた。 彼が恐れていたのは、ベトナムでもアメリカでも中国でもなく、政策への矛盾に気づく自国民だった。 政治家たちの仕事は、国民の生活ために貢献してくれることはある。 政治家たちは、自国民を恐れている。 これらのことを、ポル・ポトの虐殺の歴史は教えているような気がする。