マンション理事長になった私 (第6回) 廊下の私物
緊急時の避難の妨げになるため、マンションの廊下には私物を置いていけません。しかし、黙認されているものや悪質な常習犯もーー。
(前回記事:[su_permalink id=”76372″])
マンションの廊下は共用部分なので私物を置いてはいけません。
廊下に私物を置いていけない理由は、緊急時の避難の妨げになるからです。「緊急時なんてめったにないから、ちょっとだけ〇〇を置くならいいでしょ」と思ってしまうかもしれませんが、本当は禁止です。消防法で「避難に支障になるものを廊下に置いてはならない」と規定されています。
窓の面格子に傘をぶら下げているのをよく見かけます。うちのマンションの管理規約では窓の面格子に傘をぶら下げるのは禁止です。「マンションの美観を損ねるのでやめてほしい」と居住者から苦情が寄せられ、「長期間、出しっぱなしにしなでください」と議事録に記録して、回覧したこともありました。それでも時間が経つと忘れてしまうようですし、乾いたら家の中に保管されるので黙認されています。
玄関ドアの表面も共用部分なので、物を飾るのも貼るのも禁止です。年末年始はクリスマスリース、正月飾りを玄関ドアに飾る世帯もあります。慣習的で一時的な飾りなので黙認されています。傘以外に廊下に置いてあるものは生協の通い箱、牛乳配達の保冷箱、宅配便の不在受け取り(置き配、が多いですが)、いずれも一時的に置いてあるだけなので黙認している状況です。
ある日、大変に驚いた出来事があります。ドアの近くに自転車を置いている居住者がいたのです。大きい荷物を自転車に乗せて家の前まで来て、そのまま置き忘れたのかと想像しましたが、何日も置きっぱなしなので常習犯と確信しました。
家の前に自転車が置いてあれば便利ですが倒れると危険です。その階はその世帯しかないため、自転車を置いても邪魔にならないと勘違いされたら困ります。自転車置き場(有料)は管理規約で決まっているため、議事録に残して注意喚起しました。
ドアの表面にマグネットタイプの傘立て、子ども用ヘルメットを掛けている世帯がありました。また、窓の面格子に引っ掛けて傘を開いて乾かしている世帯がありました。風で飛んで行くかもしれず非常に危険です。これも議事録に残して注意喚起しました。
美観を損ねるのを嫌がる人、共用部分が乱れていないか巡回している人から様々な苦情が寄せられます。理事会で議題にし、管理規約と照らし合わせ意見交換、議事録に残して注意喚起。この繰り返しです。
【マンション理事長になった私】
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